2021年9月12日『主が建て直す日』

主が建て直す日

2021912日エゼキエル362538

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Story1:未来を予測する

人間は未来を予想する動物です。自分の子や孫を見ていると将来が心配になる。お金がこれだけしかない未来はどうなるんだろうか。貯金しないといけない。教会はどうなるんだろう?不安に駆られます。

サイボウズのというIT会社の社長青野慶久(よしひさ/1971生)氏が注目されています。「現代はどんどん学びなおしをして行かないと社会に対応できない。人生100年時代に対応していくには変化が求められている。最終学歴がどこかと言うことではなく、最新学習歴が何かということが課題である。」現在の大学生にも大変な人気です。将来の会社を予測する面白い方です。彼は言わば、時代の預言者です。

エゼキエルの時代はどんな状況だったのでしょう。「廃墟」(33)、「荒れ地」(34)、「荒れ果てていた土地」(35)、「荒れ果てて破壊されて廃墟となった町々」(35)とあります。バビロン帝国によってイスラエルの町々は破壊され、荒れ果てかつてのダビデ・ソロモンの栄華は見る影もなく失われていました。イスラエルの人びとに希望はありませんでした。不安に取りつかれていないでしょうか?教会はどうなる?社会はどうなる?家族はどうなる?悪い状況に取り込まれて不安にさいなまれていないでしょうか?

Story2;神ご自身が改革する

しかしこの様な不安と不信が渦巻く世の中に、預言者は語ります。誰が信仰のリノヴェーションを起こすのかを聖書・預言者は語ります。「私は」という言葉に注してみましょう。

「わたしが」という言葉が25節に2回、26節に2回、27節では「わたしの霊、わたしの掟、わたしの裁き」と3回、28節には「わたしが先祖に与えた、わたしに民と成る、わたしはお前たちの神となる。」と4回、29節には「わたしは汚れから救う、わたしは呼びかける」2回、30節「わたしが作物を豊かにする」1回など他を合わせると19回出てきます。そして36節「主であるわたしがこれを行う。」と言われています。人の働き、王や祭司や牧者と言われてリーダーたちがもはや改革を行うのではなく、主が実行されるのです。最後の聖句は「その時彼らはわたしが主なる神であることを知るようになる」(36:38)とあります。35:1533;2930;1929;2129;1628;26など数えきれないほど、繰り返されます。

 聖書の神は信仰・社会・教会をリノベーションします。神は一度明らかにした信仰をさらに、新しく変革させて行く神なのです。古い型にはまった信仰を新しいものへと変えていく神です。神の言葉に服従する時自然に「我々は古い自分を脱ぎ捨てて行く(リノベーション)」のです。神は変化させる神です。

Story3:神は再創造する

さてそれでは一体神はどのようにリノヴェーションするのでしょうか。それを聖書に聞いてみましょう。

「お前たちは清められる」(25)、「偶像から清める」(25)、「汚れから救う」(29)、「すべての罪から清める日」(33)。「新しい心を与える」「新しい霊を置く」(2627)、「石の心を取り除く」「肉の心を与える」(27)

神の働きであり、聖霊が置かれる、私たちに内住する時に清めが起こる。聖化が起こる。そして神によって新しい心が与えられる。「石の心を取り除いて、肉の心を与える」(27)のです。新しい希望を常に創造します。漬物石には漬物汁は沁み込みません。柔らかい白菜には沁み込みます。石は神の言葉を拒みます。しかし肉には養分が沁み込むのです。

  私は朝食の時に小さな聖句集を読んでいます。今朝は「あなたは老いの日にも見放さず、わたしに力が尽きてもわたしを捨て去らない。」(詩編379節)でした。病気をして弱さを覚えることもある私には、本当に慰めと励ましになります。神様、きょう午前中最善に生きますという祈りをしました。心が刷新され、新しい霊的な力を与えられました。聖霊の働きを体験します。皆さんの心は荒れていませんか。皆さんの夫婦関係は荒れていませんか。会社での関係は殺伐としていませんか。上司との関係は荒れていないでしょうか。親子関係は荒れていませんか。聖書の神の聖霊の働きを求めましょう。不安や焦りは消え失せるのです。

Story:廃墟を建て直す

さてしかし神様がリノベーションするのは人の心だけではありません。35節を読んでみましょう。

「荒れ果てていたこの地がエデンの園のようになった。荒れ果てて破壊されて廃墟となった町々が、城壁のある人の住む町になった。」(35)「廃墟を建て直す」(3336)、「荒れ果てた地は・・・(エデンの園のように)耕される」(3435)、「彼らの人口を羊の群れのように増やす。」(36)、「エルサレムが聖別された羊で満ちあふれるように廃墟であった町々は人の群れで満たされる。」(38)とエゼキエルは未来を預言します。

 贖罪日という儀式がユダヤの人びとにあります。その時何千、何万という

羊が神殿に捧げられました。その日にはエルサレムの町は大変な賑わいでした。日本の秋祭りなどのような賑わいでした。羊の声が町に響き渡り、大人や子供の声、商売をする人々の売り声、両替商の声、宿を世話する人々の声など路地々々に響き渡っていました。荒れ果てた神殿を建て直す。荒れ果てたユダの土地を再び植物や動物で満たす。破壊された神の都を再び「人で満たす。」再創造する。死から命に復活させる。混沌を命で満たす。再創造する。と約束します。

世界はCOVID-19の苦しみの中にあります。神は必ず新しい世界を創造されるのです。神に期待しましょう。

あなたかも神がいないかのような世界の中で、しかし神の前で、神の未来を描いて生きていきましょう。

最後にエレミヤ92223節(P1104)を読みましょう。

「主は言われる。

 知恵ある者はその知恵を誇るな。

力ある者はその力を誇るな。富ある 者はその富を誇るな。むしろ、誇る者はこのことを誇るが良い。わたしこそ主。この地に慈しみと正義と恵みのわざを行うこと、そのことをわたしは喜ぶ、と主は言われる。」

神は希望の未来を約束します。この約束を仰ぎ見るのが信仰者です。希望は失望に終わることはないのです。